loving Vincent.


久しぶりの映画レポートです!
 
最近TSUTAYAに行く時間がなくて見たい映画がたまってたまって…
ついに宅配サービスに手を出しました。←
 
月額料金なので元取れる月とそうでない月は出てきますが、ネット上で申し込んでおけば勝手に家に届くし、返却期限がないので気が向いたときに見れるし、これ…めちゃくちゃええやん…。←
 
 
ということで、そんな宅配サービスで先日届いたこちら。

「ゴッホ 最期の手紙」 “loving Vincent”
 
ずっと気になっていたこの作品をようやく見ることが出来ました✨


なんといってもこの作品、その映像が驚き。
見たことある有名なゴッホの「絵の中の人」たちが、命を吹き込まれて画面の中で喋り、動いている…そう、史上初の全編”絵画”の長編アニメーション映画なんです!👏🏼
 
しかも驚くべきことにその”絵画”というのが、一部の回想シーンを除いてすべて、ゴッホタッチの油絵。 
映画を作るにあたり、アニメーターではなく古典的な手法の画家たちを集めて創作され、なんと約65,000枚もの絵画で構成されているそうです。

1枚描くのにどれくらいの時間がかかるのかわからないけど、気が遠くなる枚数…映画自体の制作には4年もかかったそう。

そして映画の中の登場人物や風景は、全て実際のゴッホの絵画で描かれているもの!
あたしはそこまでゴッホに詳しい人間ではありませんが、それでも「あ、この人!」とか「あ、この景色!」とか、心踊る瞬間がいくつもありました!💓



全編ゴッホ!と言われると、どんなものか見たくなってしまう反面、ずっとあのうねうねした感じか…疲れないだろうか…という不安もあったのですが、意外にも全然大丈夫でした👐🏼

絵画、油絵といっても、画面の中の人たちはあまりにリアルに動くので、絵画の色彩が鮮やかすぎるとかそんなことはまるで気にならず、気づいたら映画の世界観の中に没頭していました…。
 

どうやら、実際に俳優が演じた映像をスクリーンに転写し、それをもとに絵を描いて作られているそうです…👏🏼


なるほど、だからあんなにリアルだったのか。
それにしても、そもそもの実写の再現度の高さ! 俳優さんそっくり。(笑)
 
 

さて、肝心の物語はミステリー調で、ゴッホの友人である郵便配達人の息子が、ゴッホが弟に宛てた1枚の手紙を通して彼の死の真相に迫る、というもの。
ですが、決して衝撃的な展開があるわけではなく、ミステリー小説の映画化のような展開を期待すると的外れで、ある種淡々としている感じ。

でもそれがいい味というか、そのシーンの空気感をとても感じさせてくれます。
絵画で巧妙に描かれる人物の表情から、こちらの感覚を研ぎ澄ませていろんなことを感じ取る。そんな新鮮な鑑賞体験でした👐🏼
 
 
 
以下、個人的にとっても印象深かったラストシーンより。


In the life of the painter, death may perhaps not be the most difficult thing. For myself, I declare I don't know anything about it.

But, the sight of the stars always makes me dream.

Why I say to myself should those spots of light in the firmament bet Inaccessible to us?

Maybe we can take death to go to a star and to die peacefully of old age would be to go there on foot.

For the moment, I'm going to go to bed because it's late, and I wish you goodnight and good luck
 
with a handshake,
your loving, Vincent.
 


 
…オリジナルの副題は、ここから来てるのか!と最後まで心をつかんで離さない、なんと罪深き映画!(笑)
 
そこからのエンドロールへの展開ががこれまた。👏🏼
 
 

淡々とした映画が苦でない方、単純に絵画が好きな方には全力でお勧めします。
久しぶりに、余韻に浸りたい映画に出会えました。💓
 

Ayako Matsuura

コロラトゥーラソプラノ松浦綾子のHPです 出演情報や演奏会レポートなど 気ままに綴っています

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